歪みゲーム
一方、歌い手さんは動かない。
これはさすがに死んだかな…。
しかし、ポニーさんはピクピクと動いていた。
まだ息はある。
助ける?助けない?
このゲームを楽しむために、ポニーさんは必要な駒かな?
ポニーさん何か知ってるみたいだし…助けたほうがいいかな。
でも、彪也さんが知ってるみたいだし、いっか。
「彪也さん、ポニーさんに何があったか教えて下さいね」
「あぁ、いいよ~。そいつが許せばね?」
そう言ってポニーさんを指差した。
「やめ、て…」
「ポニーさん、いいですよね、聞いても」
「だ、め…」
「じゃ、無理やりいいと言わせます」
私は胸ポケットから刀を取り出しポニーさんの首にあてた。
「いいですよね?」
私は笑顔で言う。
きっとこの人は否定するはず。
やっと人を殺せる。
やっと快感を得られる。
「だ…………め」
「じゃあ死んで下さい」
シュッ
ドスッ
私は、ポニーさんの首を真っ二つに切った。
そのとき、生首が吹っ飛んだ。
その生首は、私の足元に転がってきた。