歪みゲーム
でも、そんな二人は殺された。
矢部命に。
「でね、俺思うわけ。白ウサギたちはさ、その主催者の兄弟なんじゃないの?」
呑気な彪也さんの声が、私をイラつかせた。
なんで、こいつはこんなに呑気なんだ。
なんでこいつは…!
「×印の男は、残念ながらそれしか情報がない。でも、白耳の男はさー…君たちがよく知ってそうだよね」
彪也さんは、全てお見通しのようだ。
いや、全てではないか。
まだヨウさんのことは知られていない。
ユウも、顔は知られていないし。
なら、こちら側にもチャンスはある。
私は口を開いた。
「…その男は、私たちの親族かもしれません」
「まあみ!?」
ましろが叫ぶ。
お願い、ましろ…邪魔しないで。
「ですが、私たちは二人姉弟です。兄などいません」
「!!」
「…まあみ…」
ユウもアキラもましろも…そして私も、あの二人の存在は知っている。
大事な人だ。
でも、それを彪也さんに知られたら…このゲーム、きっと負ける…!