歪みゲーム
もうどれくらい走っただろうか。
彪也さんは一向に見つからない。
私は、ギュッとスカートを握りしめた。
ガサッ
なにか紙の音がした。
スカートのポケットに手を突っ込む。
そこには、紙があった。
“まあみ、生きろ。
俺たちに愛がある限り
繋がっているから”
紙にはそう書いてあった。
これは…ユウからだろう。
いついれたんだろう。
愛がある限り、繋がっているから、か。
…………。
私は、自分の部屋へと向かって走った。