歪みゲーム
「昔から、って…。いつからだ?」
「アキラは、私より一つ下なんです。アキラが生まれてから、私とアキラはずーっと一緒ですよ」
「そ、そうか…」
圭さんは、少し歪んだ顔をした。
ダメだなぁ、圭さん。
これは生死をかけたゲームなのに。
戦場は、焦った人から消されていくんですよ?
私は、アキラの寝ている方へ歩いた。
そしてアキラの隣に座り耳元で言う。
「アキラ、愛してるわ」
この一言で、アキラは目を覚ます。
まるでロボット。
「そういえば圭さん。圭さんが起きてる間、叫び声とか聞こえました?」
「いや、全く。それに、ここから誰かの部屋まで約1kmはある。そう簡単に叫び声は聞こえないだろう」
1kmも…。
ずいぶん遠いな。
圭さんは、こんな広い場所を覚えてるんだ。
すごいなぁ。