ヒコーキ雲の向こうに・・・
1時間目が始まる前に佳奈は生徒指導室に連れて行かれた…
…あたしのせいだよね…
「そんなことないよ…」
ボールを磨きながら
ちーちゃんがフォローしてくれたけど…
「あたし…どうしよう…」
「…付き合っちゃったら?」
…簡単に言うけどさぁ…
「佳奈ちゃんはもう放っとけばいいよ…」
「…でも…」
なんだかんだ言っても…
佳奈は高校に入って初めてできた友達だから…
「結梨花はさぁ~優し過ぎるんだよ…」
「…え??」
「そんなにみんなに優しくしてたらさぁ…
1番大切なもの失っちゃうんだよ…」
じっとボールを見つめながら話すちーちゃん…
「大切なもの…」
にっこりと顔を上げて
「橋本君…とかねw」