ヒコーキ雲の向こうに・・・


1時間目が始まる前に佳奈は生徒指導室に連れて行かれた…


…あたしのせいだよね…


「そんなことないよ…」


ボールを磨きながら

ちーちゃんがフォローしてくれたけど…


「あたし…どうしよう…」

「…付き合っちゃったら?」


…簡単に言うけどさぁ…


「佳奈ちゃんはもう放っとけばいいよ…」

「…でも…」

なんだかんだ言っても…

佳奈は高校に入って初めてできた友達だから…


「結梨花はさぁ~優し過ぎるんだよ…」

「…え??」

「そんなにみんなに優しくしてたらさぁ…

1番大切なもの失っちゃうんだよ…」


じっとボールを見つめながら話すちーちゃん…


「大切なもの…」

にっこりと顔を上げて


「橋本君…とかねw」



< 142 / 156 >

この作品をシェア

pagetop