カエルの王子さま

会ったら、まず小さいときのように
毬で遊ぼうかしら。
彼はきっと驚くでしょうね。
ずっと毬を持っていたって知ったら…
彼から預かった毬だもの。

その時、姫の手からスルっと毬が逃げ出してしまった。
泉の中へ入っていき、
あっというまに
姫の手の届かないところに…


どうしましょう!
あれは決して無くしてはならないのに…!
どうにかとれないかしら。
従者を呼びにいったら
きっとどこにいったか分からなくなってしまう…
「だれか!だれかいないの!?
ちょっと手伝ってくださいませ!
私の大事な物が泉の中に…」
「姫様。私が取りにいって差し上げましょうか。」


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