☆あたしの隣は俺様芸能人っ?!
「莉乃‥お母さんあなたの将来が心配だわ‥」
右手にペンライト、
左手に慶太の公式うちわを持って
テレビの前から
離れないあたしを見て
お母さんはため息をついた。
「変な男にお金あんまり積まないでね」
「そんなことしない‥もん」
最初は強気で言うものの、
あたしの部屋に貼ってある
ものすごい数の
慶太のプロマイドを思い出して
声が小さくなった。
(あたし、大丈夫かな‥)
たまに自分でも
怖くなるときがある。
あたし、いつか男に
騙されちゃうんじゃないかって。
高校入ってすぐ始めた
バイトのお給料も、
全部慶太にいってしまう。
そのせいで友達と遊ぶお金は
お母さんにねだる始末。
いい加減やめようって思っても
慶太を見るとやっぱりダメ。
どうしてもグッズに
手が伸びてしまう。