☆あたしの隣は俺様芸能人っ?!
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それからあたしはイライラしながらもカレーを完食して、シャワーを浴びて部屋で寝る準備をしていた。
慶太との約束なんてすっかり忘れて。
呑気に「今日は久しぶりにぐっすり寝れるかも」とか考えちゃったりして。
「ふぁ〜。」
大きなあくびを一つしたときだった。
部屋のドアが急にあいた。
びっくりしてからだが跳ねる。
「なに先に一人で寝ようとしてんだよ」
そんなあたしを見て笑いを堪えて言う慶太。
恥ずかしくなって思わず顔が赤くなる。
慶太はそんなあたしには構わずにどんどん近づいてくる。
「莉乃」
あたしをまっすぐ見つめながらジリジリと迫ってくる。
「‥‥‥っ」
そんなに広くない部屋だから、あっという間にあたし達の距離は近くなった。
「な、何よ」
「先に寝ようとしたからお仕置き」
「また殴るよ?」
「殴ったらどうなるかわかってんだろ?」
「う゛っ‥」
ずるい。
やっぱりこいつはずるかった。