徐々に僕は君色に染まっていく
コンコン
ドアをノックする音が聞こえた
お父さんかなと思ってドアを開けた
そこにはさっきの黒髪少年が

「はじめまして、さっき挨拶しなかったから俺は佐々木龍之介よろしくね?」

そうニッコリ笑った
頬にはっきりえくぼが浮かぶ爽やかな笑顔だった

『誰?』
なるべく冷たく言い放った
今は誰とも話したくない

「君の新しいお母さんの息子」
彼の口調は変わらなかった

『なら、よろしくしない。でていって!』

「だって俺達、兄弟になるだよ?」
優しく笑っていった

『そんなん認めない』

「認めなくてもなる」
徐々に彼から笑顔が薄れていった

『だって、だって・・・』
私の目から涙がこぼれそうになった
それを必死でこらえた
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