恋愛恐怖症!?
でも高校に上がればみんな大人になる。

中学みたいなヒドイことは起こらなかったけど、まあ…陰口はある。

それでも耐えていればいつかは消える。

告白してきた人も、友達に戻ってくれる。

だから耐えてこられたのに…。

「深川(ふかがわ)愛実(まなみ)ちゃん。オレ、キミのことが好きなんだ。付き合ってくれないかな?」

…何故、学校一モテる男子生徒・神沼(かみぬま)夜白(やしろ)に告白さているんだろう?

などと遠い眼になりながら思っている間に、周囲には観客が集まってきたぁ!

よりにもよって、昼休みで廊下に生徒があふれ返る時間に告ってきたから…!

なのでアタシはいつものように、手を胸の前で組み、俯いた。

眼を伏せ、あたかも泣いているかのように見せる。

「ごめんなさい…。アタシまだ恋愛とか考えていなくて…。友達と遊んだりする方が楽しいって思っちゃうの。だから…ゴメンなさい!」
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