REAL HOPE Ⅱ
いつもなら家にいるときも、家を出た時も
何かわからないわだかまりに襲われるのに、今日はそれがない
何でかは分かる。
だってレツが待っているから、外で私を待っていてくれているから
そんな喪失感を感じなくてすんでいる。
私は小さめの鞄を持つと、携帯とお財布…さっきアズサさんにもらったマニキュアを入れて玄関を出た。
「お待たせ!」
やっぱりレツは待っていてくれる
当たり前だけど、私を待っていてくれてる。
「落ちんなよ。」
「うんっ」
レツの運転するバイクは私を乗せて軽やかに走り出した