REAL HOPE Ⅱ



頭がボーっとする

何でだろう…




昨日ちゃんと寝たはずなのに。



あれ?私昨日寝たっけ?


寝てないっけ?

ワカラナイ。



「じゃあな。」



「ばいばーい」家の前で手を振る私を、レツは窓を閉めずジッと見てくる。



「なに?」



「お前今日なんか変だぞ」



形の良い唇が私に向かって言ってくる。




「そんな事ないよ」


ニコリと笑った私をレツはまたジッと見る。



レツにバレちゃいけない。私がイラナイ子だって事は



レツに知られちゃいけない。私が存在価値のない人間だって事は



「じゃあ何かあったら電話しろ。」



「うん。」




今日も梅雨の雨がきっと降る





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