REAL HOPE Ⅱ
独りじゃない
「なんだよハルマ出かけんのか?」
「あぁ、ちょっとな」
そのツカサの声でバイクへ向けていた視線を上へと移す
どうやらハルマは出かけるらしい。
て事はジュンは一人か、
昨日から何か様子が変なあいつ。
聞いても何も言おうとはしない、
出会った時から分かっていた
あいつには何かあるって。
だからこそ……俺がアイツを守らなきゃいけない。
俺はつけていた軍手を、バイクなシートに置くと
カンカンと音を立てて錆び付いた階段を登った。