REAL HOPE Ⅱ
始まった夏
私の身体中の傷も消えたころ
「えーでは、これにて終業式を終わります。」
半袖に身を包む生徒達と、額に汗をためるこんな校長の挨拶で一学期が終了した。
そして始まる……高校二回目の夏休み。
去年の夏休みは何してたっけ?
朝から晩までとにかく街にいたんだっけ?
そんな事をぽけーっと考えながら下駄箱の上履きをビニール袋に突っ込むと
前に見えるミサキの背中。
「ミサキ!じゃーねー」
ミサキはそんな私にひらっと手を上げると、再び前を向いて歩き出した
相変わらず冷たー
まぁいいや、どうせレツの家で会えるし
暑い日射しが差し込む青空の下に出ると
私は今日もカッコイイ紫の車に飛び乗った。