REAL HOPE Ⅱ



あの黒紫色の車は、倉庫の中心部分に止められていて


私とレツが足を止めるより先に総ちゃんが車のドアを開ける。



もちろんレツは私を先に車に乗せてから、その後自分も乗り込んできた



レツが乗った瞬間、車が少し沈んで私を少しだけフワっと浮かせる、



助手席にはハルマ


運転席にはもちろん総ちゃん



「出せ、」



そのレツの声で「パァーンッ」という少し長めのクラクション音を鳴らすと



バイクに乗る周りのメンバー達がブォンブォンとエンジンを吹かし始め


窓越しから見える皆の顔は、ウズウズしているのかもどかしさが伝わってきた。



前の方のバイクから順に

私達が乗る車も、その流れに乗るようにして発車する



レツの誕生日暴走が始まった






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