REAL HOPE Ⅱ
レツの部屋に入ると、薄暗い部屋が一気に電気によって明るくなり
ブォーンと低音な音をたててエアコンが冷たい風を送りこんでくれる。
「風呂入るだろ?」
「うん」
レツは大きめなクローゼットを開けると、私のスウェットと一枚のティーシャツを投げた。
「お前のティーシャツねぇから俺のでいいだろ」
広げてみたシャツはかなり私にはでかそうだけど
後は寝るだけだし、まぁいいか。
「あ!!お風呂より先にっ」
すっかり総ちゃんの事で、忘れてたわけじゃないんだけど
忘れてた物を鞄からごそごそとあさりだす。
「レツこっちきて!!」
ジーパンを脱ぎ捨てスウェットに履き替えているレツに向かってニヤリと笑うと、私は取り出した紙袋を背中に隠した。