REAL HOPE Ⅱ



「ジュン」



オロオロしていた私の腰周りは、レツによって引き寄せられ


グイッと顔がドアップになる。



「ありがとう。」


やっぱりこの男は分かりにくい



だけど私には分かるんだ。

いつもより少しだけ細められた瞳


少しだけ上げられた口角


そして……………




「すげぇ 嬉しい」




とびっきり甘い声が私を包むから…




レツは私に付けてくれと言ってネックレスを手渡す。



筋ばった男らしい首筋によく似合うネックレス



私は、レツを満足気に見つめると、ニコッと笑って



「レツ、誕生日おめでとう」



もう一度ありったけの気持を込めて呟いた




「ありがとう」





< 282 / 306 >

この作品をシェア

pagetop