REAL HOPE Ⅱ
「やめてよ!!」
「逃げられないって分かってんだろ?」
クイっとアゴを持ち上げた矢沢は私へとさらに顔を近付けてくる…
レツ!!レツたすけて
こんな時やっぱり一番に浮かんでくるのはレツの顔
…………――その時
「おいおい、まったくたいした告白だな。お前頭のネジいかれてんじゃね?」
その声にいち早く反応したのは私だった、
「レツっ!!!」
振り返ってそう叫んだ時に見えた彼の顔は…少しだけ寂しそうに見えたのは気のせいだろうか………
大きく叫んだ私の声は、人気がいない廊下にこだまして響いた