REAL HOPE Ⅱ
「送ってくれてありがとう」
「おぉ。」
たっぷり遊んだからか、空はすっかり真っ暗で
珍しくツカサに家まで送ってもらった。
「なぁ…ジュン」
すでに玄関へ足を向けていた私を呼び止めたツカサ
「なに?」
バイクに股がったままのツカサの顔は、ここじゃ暗くて良く見えない
「いや、なんでもない」
ん?変なの…
私はバイバイと手をふると、家の中へ入った。
「もし俺が、あいつとお前が出会う前に気持ちを伝えてたら…今日みたいな毎日が送れてたのかな…」
「俺の方が先に、お前と出会ったのに……」その呟きは誰も聞くことなく
青白い月光に吸い込まれていった