REAL HOPE Ⅱ
服も買ったし、ストロベリーアイスは美味しいし
私はショップバックをしょいながら、アイス片手に携帯を取る。
「もしもしレツ?買い物終わったよ~」
『遅せぇよ』
電話ごしのレツは心なしか声が低い…
辺りはすでに暗くなってきて、どうやらその事で心配でもしてるんだろう
もう私子供じゃないのに…
「今ねぇ~」駅前にいるの。そう言おうとし時
ん?
駅近くのカフェから出てきた見覚えのある後ろ姿…
『おい?』
途中で会話を止めた携帯からは、不思議そうなレツの声がしているけど、私の意識は今駅前に向いている
「あ、やっぱりやっぱり!!ハル……」
『ジュン?』
なかなか返答をしない私に、レツの少し怒ったトーンが聞こえるのは気のせいだろうか…
無言のまま立ち尽くす私の足元に、ストロベリーアイスクリームがベチョリと音を立てて落下した