REAL HOPE Ⅱ



怒りはない。
ただ家にいたくなかっただけ…




私は少し走ったところで、ヒールを鳴らすとゆっくりと歩き出した。




どこに行こう…


あの店に久々に行こうか。



でもこんな夜に家を出た事がレツにバレたら、きっととんでもない事になる気がする。



だからと言って…レツに向かえに来てもらって


レツ家に泊まるのも、こんな夜じゃご家族に迷惑だろうし…



「……とにかく駅の方行こうかな」



気だるくやりきれない思いが私を包む…



私の気持ちとは裏腹に、街は今日も綺麗に輝いていて



いつもレツ達と来る繁華街と

一人で来る繁華街とではまるで景色が違う、




< 85 / 306 >

この作品をシェア

pagetop