REAL HOPE Ⅱ
怒りはない。
ただ家にいたくなかっただけ…
私は少し走ったところで、ヒールを鳴らすとゆっくりと歩き出した。
どこに行こう…
あの店に久々に行こうか。
でもこんな夜に家を出た事がレツにバレたら、きっととんでもない事になる気がする。
だからと言って…レツに向かえに来てもらって
レツ家に泊まるのも、こんな夜じゃご家族に迷惑だろうし…
「……とにかく駅の方行こうかな」
気だるくやりきれない思いが私を包む…
私の気持ちとは裏腹に、街は今日も綺麗に輝いていて
いつもレツ達と来る繁華街と
一人で来る繁華街とではまるで景色が違う、