REAL HOPE Ⅱ
プチ喧嘩
「ツカサんとこ行くけどお前も行くか?」
「んー、いい」
部屋に広がり響くのは、ズガガーンッだとか
バキューンッだとかの荒々しい機械音。
「いいってどっちだよ」
「うっわぁーやられた!!」
テレビに向かって叫ぶ私は、この前ツカサが持ってきた格闘ゲームに、すっかりハマってしまっている。
「聞いてんのか」
ピコピコ速技を繰り広げる私は、もはやプロ?
プロ並みに上手かったり?
「おい」
「行かない。今いい所なの!!」
ツカサどころじゃない!!このゲームをクリアーしなきゃ
「本当に行かねぇのか」
「いーかーなーいー」
そう言った私の後ろでは、パタンとドアが閉まる音がした