僕の愛した生徒
職員室での朝礼を何事もなく終えて
僕は重い足取りで教室に向かう。
気になる生徒たちの視線。
挨拶を交わす度に、ビクッと体が震えた。
しかし、いつもと何ら変わらない生徒たちの姿に
僕は胸をなで下ろす。
それもつかの間
教室の前に来て一気に高まる緊張
速くなる鼓動。
吐き気までしてきた。
出来ることならこのまま引き返したい…
僕は自身を奮い立たせ
深呼吸を一つして
教室の戸を開けた。
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