僕の愛した生徒
変わり映えのない窓の外。
僕は退屈を覚えた。
教室に西日が差し込んで、
開けている窓から気持ちいい風がカーテンを揺らす。
とても心地よい。
眠気が僕を誘う。
「小野先生」
どこか遠くの方から聞こえてくる声。
…ん?
重い瞼をそっと開けると
僕の前に
オレンジ色の光に包まれた女性が立っているのがぼんやりと映る。
玲香…?
「玲香…」
僕は思わず彼女を引き寄せ
唇を合わせた。
その後でバランスを崩した彼女は
座ったままの僕の腕の中に収まり
僕はその腕に力を込める。