ひたなみ
2
【立てば原発 座れば地雷 歩く姿は最終兵器】
彼女を例える言葉はこれ意外になかろう
人生の中これほど衝撃的な出会いは無かった…
いろんな意味で
青野の顔面は刹那いびつに歪みそのバカデカい体が華麗に宙を舞う
ドサッ
鈍い音が周囲に広がった
同時に俺の止まっていた体内時計が再びゆっくりと動き出す
『あ…おの?』
志乃ちゃんは半ベソをかきながら
青野の顔面にハイキックをくらわした女の子にすがりついた
『怖かった~怖かったよ~…』
泣きじゃくる姿も愛くるしい
じゃなくって
『あんたね!最近志乃につきまとってるストーカーって!!!』
彼女は青野のえりをつかみ上げ激しく上下に振り出す
首がガクガク言ってんですが
『あのー…』
『あぁ!?』
胸あたりまで伸びている髪の毛がふわっと揺れ
隠れていた顔が睨み付けて…
『っあ、えーと』
『何!?忙しいんだから用件あるならさっさと言って!』
ものスゴい美人じゃないか
例えるなら日本版平成のオードリー
といったところか
声を飲み込む美しさだった