ひたなみ
『…もしかして友達?』
青野に問う彼女だが気絶中に答えられるはずも無い

『聞こえてるでしょうが!』

さらに顔をガクガクガクガク何度となく揺さぶる彼女に思わず制止をかけた

『それ以上はさすがにヤバいと思いますよ』

『他人は黙ってなさい!』

『いや言いづらいんだけど一応友人です』

ピタッと動きが止まった
ヤバい…のか?この空気は

『ふーん、お気の毒ねこんな変態がお友達で』

彼女はバカにした笑顔で微笑んだが一枚の絵画にひってきする画だ

『こいつ何て名前?』
『えっと、青野人志』
『そう、私は名野原ななみ』


聞いてません
とツッコミたいところだが名乗ってくれてラッキーな気分が完璧に上回っているので黙っておこう

『…』
『…』
『早く!!』
『ふぁ!?』
『ふぁ?じゃない!人がせっかく先に名乗ってやったのに自分が名乗らないなんて失礼でしょ!』

全くもっておっしゃる通りだ、もし向こうが先に俺の名前を問いただして来たならば
名前聞きたさに間違いなく

【自分が先に名乗るべきだろ!】

と口走っていただろう

俺の名前を失礼無く聞きだそうとしたに違いない

…と言うことは
彼女も俺に興味があるのかも知れ無い
あくまでも予想だがもしそうだとしたら大チャンス?
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