これからも君だけ


「おい」



どこか色気のある、だけどこか不機嫌そうな声が耳の遠くの方から聞こえてくる。



「おい、起きろ」



「ん〜香月もう少しだけ寝かせて〜…」



目をぎゅっとつぶりながらお布団から出ていた顔をのそりと引っ込めた。




「おい」




バサリとはがかれた布団のせいか一気に朝日の強い光が私を襲う。




「んーっもう何よ香月!」



てっきり私は香月が布団をはがしたのかと、もしくはメイドが起こしに来たのかと少し顔を歪ませながら起き上がったのもつかの間





「香月って誰だよ」




目の前にはすこぶる機嫌の悪そうな王子

その姿はすでに制服を身に纏い綺麗にセットされた髪型、完璧なまでの王子がそこにはいた。




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