これからも君だけ



「………」



寝起きでさえない頭を一生懸命動かす。




しばらくしてパチクリと一度瞼を下ろした瞬間





「きゃー!!!」





そうだった!!ここは家じゃないんだ!
昨日からこの偽物王子と住んでるんだった!!


だからって何でいきなり人の部屋に入ってくるの!?




「おい、遅刻する」



髪はボサボサだししかもパジャマ!目の前の王子とは比べられないほど私はだらし無い格好をしている。



なのに王子はそんな事気にも止める様子はなく「今日から一緒に登校しろとお前の両親と俺の両親から言われてる」だなんて機嫌の悪そうな声で言ってくる。



いやいや!そんな事どうでもいいのよ!問題はそこじゃない!




「ちょっと!勝手に入ってこないでー!」




まるでデジャブ!昨日のデジャブ!





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