これからも君だけ



家に帰ると電気はついておらず真っ暗で、湊君の靴もない。




まだ帰ってきてないのかな…?

風紀の仕事してるとか?





部屋に行って制服を着替えると、珍しくリビングへと足を運ぶ。





正直言ってなるべくリビングには行かないようにしていた。湊君に近づくと何をされるかわからないし…それに婚約を解消するつもりなんだから慣れあったって仕方ないって。





だけど湊君がいない今、リビング使い放題〜






大きな窓からは綺麗なほど輝く夜景

白くてピカっとした床に、フカフカのソファー。



自分の部屋よりも大きなテレビに落ち着いた色の照明。






実はずっとここのリビング素敵だなーって思ってたんだよね、すごく好み。





気分が良いせいか、ソファーに座ると自然と笑みが出てくる。





それを隠すように、マシュマロのようなクッションに顔を埋めてはニヤニヤ埋めてはニヤニヤしてしまう。





「んーっカッコよすぎるー」




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