情の濃い死神と幸の薄い僕の話
嫌だった。
自分の運命、出会い、出来事。
すべての事に不幸が付いていた。
でも、一番辛かったのは
自分が不幸を呼び寄せてしまったせいで
他の誰かが傷つくこと。
俺のせいで、誰かが不幸になること。
耐えられなかった。
でも、今は違う。
俺は変わった。
不幸も不運も嫌なことも辛いことも
全部全部のみこんで
なにもかもを自分のなかにしまい込んだ。
自分の中の、ずっとずーっと奥のほう。
なんにも分からなくなるくらい、奥深くへ。
そうすれば、嫌なことも乗り越えられた。