情の濃い死神と幸の薄い僕の話

でもたまに、すごく辛くなるときがある。



それはふいにやってきて、
俺の心を蝕(むしば)んでゆく。


俺は、それを慌てて塞ぐ。


その繰り返し。




今日のこの不運な出来事が、とても憂鬱に感じたのもきっとそのせい。

餌(おれ)を少しずつついばんでゆく、

鴉(それ)のせい。




いまいち気分の晴れないまま
俺は学校を後にした。



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