いじめ~お金が飢えた人生~
「たっだいまぁ~♪」

久しぶりに話がすごく盛り上がって、楽しかった。
毎日がこんなだったらいいのにな・・・。

「お帰り!!
リオ、今日の夜ご飯はからあげやで♪」

「えっ、うそー!?
嬉しい、ありがとう♪」

ルンルン気分で自分の部屋にあがり、勉強。

最近は勉強が頭に入らない。
だから、何もない家で勉強する。

「リオ、出来たよ♪」

「えっ、うそぉー!?
はやぁぁーっ!!」

ドタドタと階段を下りて、夜ご飯だ。

「あれ、リオ・・・・

その膝の傷、どした?」

「え・・・?」

お母さん、気付いちゃった。
私の膝の傷に。
もちろん、いじめの傷だ。

「あ~・・・今日階段から落ちちゃってさw

ドジだから!あはは・・・」

お母さんは私の言葉を信じてくれた様子。

そう?と言いながら食器を出していた。

はぁ・・・こんなこと隠し通すのもつらい・・・

でも、お母さんに言ったら・・・絶対悲しむよね。

私は、絶対にいじめのことはお母さんに言わないって誓ったし。

・・・隠し通す。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■

ガラガラッ。

次の日・・・・私は教室の戸をあけた。

やっぱり、予想した通り。

朝倉さんが、土下座をさせられているのが目に入った。

「・・・ちょっと!やめなよ!」

「何してんの!」

「はぁ?こいつが調子乗るから悪いんじゃん。

それに止めて入ったら、あんたらまたいじめられるよ?」

いじめ・・・

私達は、その言葉で固まってしまった。

「あはははっ!いじめ!いじめ!いじめが怖いんだねー?

そんなのーいじめられるやつが悪いんじゃねーのぉぉぉー?」

バチィィィィィィンッッ!!!

教室の中に、乾いた音が響き渡った。
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