甘い恋には遠すぎて
少し電車に乗ってはまた歩く。
みや美は、なぜか黙ったままなので、あえて俺も口を開くのをやめた。
一体どこへ行くんだろうな〜。
繁華街を抜け、少し飲食店が立ち並ぶ通りにさしかかった頃やっとみや美が口を開いた。
『一緒に来てくれてありがとう。私のすることが、一臣さんにとって余計なお世話だったら、本当にゴメンナサイ。けど………好きなひ………一臣さんには!一臣さんには幸せになって貰いたいんです。』
『はぁ?』
意味わかんねぇ?幸せ?余計なお世話?その前に全く話しが読めねぇつ〜じゃんよ。
『そこの喫茶店に入って下さい。入ればわかりますから。』
さぁ!!と、背中を押すみや美を、振り返ると……
ナンデ……泣いて……?
一瞬、みや美の頬に涙が伝っているかのように見えた。