甘い恋には遠すぎて
『早くっっ!!』
そう言われ、俺は涙のワケもわからぬまま、店のドアを開けた。
『『いらっしゃいませ』』
中に入るとすぐに目についたのはあの子だった。
えっと……麻由子だったけか?みや美の友達の。
ははーん、何かドッキリ的な事か??
貴也とか出てきちゃう?出てきちゃったりすんじゃないの?
俺は案内されたテーブルに座り店内に目を巡らせていた。
『はい、これ−−』
麻由子がそう言って丁寧に折られた便箋を手渡してきた。
なんだ?
ありがとうと礼を言って受け取る。
俺の前には注文もしていないのにホットコーヒーが置かれた。
可愛い水色の小花模様の便箋を開くと