甘い恋には遠すぎて


『だいぶ前に買ったからもう冷めちゃったけど……コーヒーどうぞ。』


渡された缶コーヒーは既に温かさが失われていた。


そっと頬に冷えた缶コーヒーをあてた。
なんだかとても切なくなって涙が溢れた。


俺は涙を拭うことなく、音もなく涙を流した。


みや美は、ずっとそんな情けない俺の背中を優しくさすってくれていた。


その手の温もりが温かく、なんだか余計に涙が止まらなかった。




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