甘い恋には遠すぎて


翌日、待ち合わせの時間より少し早めに着いた。


寝不足の目を擦りながら、案内された席に座りコーヒーを注文した。


夕べいろいろ考えたけど、本人を目の前にしたら、上手く気持ちを伝える事が出来そうにない。


だから…直球勝負でいく事にした。


カッコイイ事なんて言えないし、ただ平凡だけど今の気持ちを素直に伝えよう。


俺が出来る事はそれだけだ。



『ごめんなさい、お待たせしました!』


約束の時間ピッタリに姿を現した、みや美ちゃん。


少し表情が強張って見えるのは気のせいだろうか?


『今日はさ……話したいことあってさ。』


なんでだか彼女の顔を正面から見るのが恥ずかしかった。



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