甘い恋には遠すぎて
『ちょ……ちょっと、どうしたの?!なんか死んだ魚みたいな目してるし!』
『ちょ、ちょっとね……。』
『これからバイトでしょ?大丈夫なん?……休んだら?』
『……行くよ。』
莉奈はオロオロしながら、俺を休ませてくれようとするけど、そこは真面目な俺。何回も言うけど、本当は休みたいけど。
『あのさ……もしかして、みや美となんかあった?』
遠慮がちに俺の顔を覗き込んできた。
『それを聞くなよ……。』
『やっぱり!!……あっ、ごめん、ごめん。』
わかってたんかい……。
『貴ちゃんには、きっともっといい人が現れるよ!』
慰められるとなんだか泣けてくるな。
泣かない様に歯をグッとくいしばった。