甘い恋には遠すぎて
そんな都合のよい口実が脳裏を過ぎる。
『コーヒーでもおごるから、手紙持って出てこねぇ?』
嬉しい!一臣さんに会える。素直にそう思った。 夏稀さんのことが片付いてしまったら、私と一臣さんを繋ぐ線は消えてしまったように感じていたから。
貴也さんもいるけど……私が一臣さんを好きと告白してしまった時点で、いろいろゴタゴタしてしまうかもしれないし。
『紅茶がいいな……。』
嬉しいクセに口をついて出たのはそんな言葉だった。
『おぅ、パンケーキもつけてやる。』
『そんな子供じゃないしっっ!!』
たわいないやりとりをしながら、午後にファミレスで待ち合わせをした。
なんだかとてもウキウキしている自分がいた。