甘い恋には遠すぎて


『お前、一人で帰れんのか?』


『……大丈夫…です。』

そう言いながらも、まだ瞳には涙を沢山溜め込んでいる。


しばらく俺もその場から動けなかった。


彼女がお茶を一口、二口と飲むのを確認し、


『電車で帰るのか?』


『……はい。』


『駅まで送ってやるよ。もう遅いからな……。』


『だ、大丈夫です。』




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