甘い恋には遠すぎて


またね!と、莉奈が出ていき一人残された私。



莉奈の飲んでいたジュースのコップとお菓子の残骸たちを手に持ち、一階のリビングに降りる。


キツイ香水の匂いが鼻につく……ちょうどお母さんが出勤の準備中だった。洗面台に向かい念入りに化粧の最中だった。


『あっ、みや美、ご飯テーブルの上ね、チンして食べてね。』


マスカラをこれでもかってほど盛っている。


『うん。わかってる。』



< 85 / 251 >

この作品をシェア

pagetop