black-and-white
冷たく言い放てば体を小さくして謝ってきた。




「ごめんなさい」




俺はため息をつくと要の肩に手をおいた。




「…でも、無事でよかった…」



「うん…」




要はコクと頷き、肩に置いてない俺の手を握ってきた。




「ふふ、よほど大切にしてるのね」



「正吸…!!」



「あ…」




俺の背後に立っていたから焦った。



要も無意識に声を漏らしている。




「さあ、要。こちらへどうぞ」



「あ、ありがとうございます」




正吸は優しく微笑むと、要を誘導して部屋の奥へと消えてしまった。



さっき、正吸の言った言葉が気になる。
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