black-and-white
冬馬君も何故か寂しそうな顔をしている。



2人共、どうしたんだろう…。




「それから……」




冬馬君は気まずそうに顔を伏せている。



いや、顔を伏せるのが当たり前だろう。



だって「今回の事件を捜査することになりました」なんて普通に言えるわけない。



気づけば冬馬君がこちらを見ていた。



「話すよ?」みたいな目。



わたしは黙ってこくん、と頷いた。




「…今回の、間崎が巻き込まれた事件を捜査することになりました。高橋と一緒に」




空気が止まった気がした。



どうして。



どうしてわたしの周りは空気が止まることが多いのだろう。



理事長室に冷たい空気が流れる。



理事長は無表情。



なんか、怖い。




「……そっか」
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