black-and-white
冬真君は部屋の扉を閉めて、鏡の方へ進んでく。




「次は意識飛ばすなよ」




また、異空間に行くの?



頷く前に冬真君は鏡に手をかざした。




「ちょ、まっ………」




わたしの抵抗は冬真君には効かなかった。



わたしはまた、鏡に吸い込まれて行った。








***







体が、軽く感じる。



無重力みたいに体が軽い。



目を開ければ今までいた吸血鬼界でもなく、人間界でもないところだった。



人も全くいない。



静なところ。



あれ、わたし何してたんだっけ。
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