black-and-white
あれ、わたし時空の間にいたんじゃなかったっけ。



夢だったのかな。



夢、だよね。



吸血鬼がこの世に居るなんて。




『本当に夢?』




え……──。




『あなたは事実から目を背けるの?』




誰…?




『今までの出来事をすべてなかったことにするの?』




誰なの…?




『それは冬真 秦をこの世から消すということでもある』




冬真 秦……って、誰?




『──………要……』




わたしは気づいた時には暗い闇の中にいた。



真緒ちゃんもいない。



誰もいない暗い闇の中に。



わたしは無意識に耳を塞ぐ。



それでも聞こえる──。
< 60 / 130 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop