時の皇子と記憶の舞姫
【香澄side】
なぜこの子はこんなにも必死なのだろう…?
私にこんなに言葉を投げかけてくるなんて…。
翼が死んでしまったとき…私の心臓も終わればいいと願っていた。
段々病に蝕まれていく翼を見ながら…
『一緒に死ぬことが出来たら…』と祈っていた。
どうして私だけが生きているんだろう?
あなたの心臓が止まった時に、私も一緒に死ねるんじゃなかったの?
あなたは止まってしまったのに、私だけが進むなんて…。
そう思って…魔導書を開いたの。
あなたがいた時間に戻りたくて。
あなたがいた時間を永遠にしたくて。
でも…
「翼は…もういない…。翼の元には…辿り着けなかった…。」
「香澄さん…。」
涙が溢れて止まらない。
会いたい。今、あなたに一番会いたい。
…それは、どんなに願ってももう…叶わない…願い。
「歪みを戻しましょう、香澄さん。
時の流れが正常でなければ…全てが狂ってしまう。
あたしたちの存在も消えてしまうかもしれないし、あなたと翼さんが過ごした時間もなかったことになってしまうかもしれない。」
「あと5分だ。」
「香澄さん…!!」
なぜこの子はこんなにも必死なのだろう…?
私にこんなに言葉を投げかけてくるなんて…。
翼が死んでしまったとき…私の心臓も終わればいいと願っていた。
段々病に蝕まれていく翼を見ながら…
『一緒に死ぬことが出来たら…』と祈っていた。
どうして私だけが生きているんだろう?
あなたの心臓が止まった時に、私も一緒に死ねるんじゃなかったの?
あなたは止まってしまったのに、私だけが進むなんて…。
そう思って…魔導書を開いたの。
あなたがいた時間に戻りたくて。
あなたがいた時間を永遠にしたくて。
でも…
「翼は…もういない…。翼の元には…辿り着けなかった…。」
「香澄さん…。」
涙が溢れて止まらない。
会いたい。今、あなたに一番会いたい。
…それは、どんなに願ってももう…叶わない…願い。
「歪みを戻しましょう、香澄さん。
時の流れが正常でなければ…全てが狂ってしまう。
あたしたちの存在も消えてしまうかもしれないし、あなたと翼さんが過ごした時間もなかったことになってしまうかもしれない。」
「あと5分だ。」
「香澄さん…!!」