レンアイ 遊興
「はい、台本。頑張ってね」
実行委員の女の子に台本を渡されて、中を見る。
…ってはじめから主役のところ私の名前入ってるけど…?
「でも残念ね」
朱音の言葉になんで?と聞き返す。
「相手の王子様が先輩じゃなくて」
「先輩…?」
私が恐る恐る聞くと
「空先輩に決まってるでしょ!」
なんて背中を叩かれた。
「せっ先輩はだって、二年生だし…っ」
「わかってるよー。でも正直先輩がよかったでしょ?」
私の全てを見透かしているかのように微笑む朱音。