レンアイ 遊興




起き上がるとまだ少しだけ頭痛がした。


『お前、いきなり倒れるからびっくりしたんだぞ?』


なんてあきが言ってるが、驚いたのはオレだって同じだ。


『まー、先輩は少しは悪かったって思ってたみてぇだし。ギャラリーもこんだけいるんだ。気にすんな』


いや、気にするだろ。


そう思いながらギャラリーに目を向ける。


そして曖昧に微笑むと、一気にきゃあきゃあ言いながら去って行った。


するとあきは、はーとため息をつき、


『本当勘弁してくれよ、心配したんだからな』


と、真面目に言うから


『ごめん、心配かけたな』


と、ガラにもなく素直に謝ってみる。




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