レンアイ 遊興
一気に駆け上がってから、ひょこっと顔を出す。
「あれ?どこ行った?」
「消えたなぁ」
「え、なんで?」
なんてキョロキョロしてる先輩達。
私…逃げ切れたの?
はぁはぁと肩で息をしながら、ほっと胸を撫で下ろす。
今降りて行くのは危ないから、私は階段を上まで上がることにした。
キィーと音をたてて開くドア。
開けるとそこには穏やかな風と、雲一つない空。
ここが屋上だと気付くのに、時間はかからなかった。