レンアイ 遊興




階段を降りるオレたちの足音以外の足音が聞こえた。


誰だろう、なんて上ってくる人を見ると同時に胸が苦しくなる。



なんで、つくしちゃんと拓馬がいるんだ?


ドクンと心臓が跳ねる。


いっそここでゴムを渡そうか。


渡して頑張れよ、なんて背中を押してみせようか。


いや、そんなの嫉妬丸出しじゃないか。


少しずつ、つくしちゃんとの距離が縮まっていく。


それに比例してドクンドクンと心臓が音をたてる。


このままつくしちゃんを連れて行こうか。


拓馬と一緒にいるなんて嫌だから。


連れて行ってどうする?

勢い任せに押し倒してやろうか。


それでそのままこのゴムを…



「空〜放課後どっか行こうよぉ〜」




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