レンアイ 遊興




ずっと我慢してた。


空の隣で笑う知美先輩が羨ましくて。


空は知美先輩が好きで、私はただの後輩でしかないんだって思ってたから、私から何かすることも出来ないし。


ただもどかしくて。

切なくて。



「止まるもんも止まんねぇんだよ…」


かすれた声でそう呟くその声は、私の口の中に消えていく。


「…んっ」


深くなるキスに、つい漏れる甘い吐息。



嬉しいんだ。


他の誰でもない、私を好いてくれて。


私だけにこの甘いキスをされて。



空も…もどかしかったのかな。


拓ちゃんのこと、誤解したよね?




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